日々工夫を重ねる確かなものづくり
荒海機械では、主に光学機械のアルミダイキャストによる製品を取り扱っており、その中でもカメラの交換レンズが主力になっています。
材料調達と二次加工をメインに、協力工場とお互いに協力しあうかたちで製造にあたっています。
交換レンズは複雑な形状で、また薄物なだけに、非常に加工が難しい製品。
さらに、加工上がりの段階では1/1000(ミクロン)以内の高い精度を求められます。
私たちは、そういった製品に対応するため、日々工夫を重ね、技術革新を目指した努力をしています。
また、医療機器や測量機器などの部品も一部取り扱っており、どんな製品にも対応できるものづくりを心がけています。
大手じゃないから挑戦ができる
創業者は西会津出身で、もともとは会津若松市内で旋盤工をしていたそうです。
その後独立して、昭和24年に東京大田区の千鳥町に工場を立ち上げ、次いで西会津にも工場を建てました。
私は平成元年に西会津高校から入社。
その時すでに40年も経っていた工場ですから、暗くて汚くて、「俺こんなところで働くのか」って、そんな第一印象でしたね(笑)
入社当時は好景気で、市内の大きな工場でもばんばん求人があったのですが、たとえ大きな会社だとしても、そこで働くことが果たして自分の刺激になるのかなと疑問に思うところがありまして。
「小さい工場でもゼロからやる気を持って取り組めばやりたいことが達成できるんじゃないか」、そんな思いから、ここで働くことを決めました。
昔の製造業なんて言ったら、「見て覚えろ」が基本で先輩が仕事を教えてくれるなんて一切なく、仕事に関しての自立もひとりでしていかないといけなかったんです。
でも、私はそれを変えたくて。
たとえば自分が5年かかって覚えたことだとしても、新しい子にきちんと教えてあげれば短期間で身になってくれるじゃないですか。
そういう思いから、今、うちでは求人の際はそれぞれの部署の担当者に面接官をさせているんです。
自分で採用して、自分で仕事を教えて育てていく。
可能性はみんな持っているんだから、その場を作ってあげことが従業員の成長にも繋がると考えています。
若い世代が育つ組織にするために
荒海機械は、確かに東京に本社はありますが、今は会津工場が中心で、営業の拠点もここなんです。
なので将来的には西会津を主役にしようと思っています。
製造業の技術は日々進化していますし、その最先端で働くためには自分も高めていかなければならない。
だからこそ、若い世代の考え方を大事にしたと考えています。
そしてやっぱりこの看板だけはなくしたくないですから。
これからの未来もここを継いでいってもらえるような組織づくり、教育をしていきたいと思ってます。