最新技術を活用するために
JUKI会津(株)の本社は喜多方市にありまして、今年で創業43年。
西会津に工場ができて、もう20年以上が経ちました。
西会津工場では主にMIM(メタル・インジェクション・モールドの略)と呼ばれる特殊な金属成形法による部品作りと金型製作を行っており、特にMIMには力を入れています。
このMIMという方法は、もともとアメリカのNASAが開発した技術を一般工業用に改良したもので、コストを抑えながら、細かい金属成型ができるというすぐれもの。
弊社ではこの技術を活かすべく、数年前に福島県の医療機器製造許可を取得し、たとえば人工骨や歯科医師の使う器具などの医療分野に打って出ました。
最新の技術では体内に入るほどの小さな部品の製造が可能となっており、これを「マイクロMIM」と商標登録をして、今後より発展させていきたいと考えています。
より良い製品は働きやすい職場から
現在、西会津工場で働いている従業員数は50名ほど。
町内はもとより、喜多方市など周辺の町からも多くの方に通っていただいています。
比較的若い方も多く、女性の割合も多いほうではないでしょうか。
そのため最近では、就業時間中に2時間程度外出できる有給制度を取り入れました。
お子さんを病院に連れて行くとか、保護者会に出かけたりすることも可能なので、お母さん方にも非常に好評です。
また、夏には「さゆりオートパーク」のコテージを借りてBBQをしたりして交流を深めています。
意外とみんな参加率がいいんですよ(笑)
今は昔のような過酷な労働の現場はなくなって、自分が入社した頃に比べたらずいぶんと働きやすくなっていると感じます。
いくら機械化が進んでいるとはいえ、その機械を使うのは人ですから。
最後は人間の手が入らないといいものはできません。
そのために、働く環境を整えることは重要だと思っています。
付加価値の高いオンリーワンなもの作り
弊社もリーマンショック以前は、量産品を手がけていて、受注が向こう3ヵ月いっぱいだったようなこともありました。
でも、我々のような製造業において、今や量産品は海外で作られるのが主流。
時代はどんどん低コストなものを求めるようになってしまいました。
そんな競争の中では、これまで以上に海外にできないもの、より付加価値の高いものを追求する必要があります。
そのために大事なのは、クレームの対象になるようなもの作りはしないこと。
きちんと品質管理された製品をお客様に届けることです。
そして技術力。
特に私どもの「マイクロMIM」は、海外とのコスト競争に入ったこれからの時代、とても強みになると、会社としては期待しています。
そういう部分をもっともっとアピールしていきたいと思っています。